
化粧品・コスメのECサイトを作ろうと思っているけど、どんなサイトにすればいいか分からない・・・
という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
化粧品・コスメ業界は、全国のドラッグストアなどの店舗で実際に手にとってタッチアップしたい人が多く、また単価が低いため、配送料をふくめると商品よりも高くなってしまいます。
そのため、これまですべての商取引金額に対する EC 市場規模の割合(以降、EC化率)が高くありませんでした。
しかし、近年コロナウイルスの影響で化粧品・コスメを試しにくくなったことや、オンラインの海外販売をおこなうショップオーナーがふえていることで、EC化率は増加していいます。
今回は、Shopifyパートナーのちょこが、化粧品・コスメ業界のECサイトにぜひ入れて頂きたい機能を、最新のトレンドとともにご紹介します!
そのため、この記事は以下のような方にぴったりの記事です。
- 化粧品・コスメのECサイトはどんな機能があるか知りたい
- 化粧品・コスメをオンライン販売しようとしているが、どのようなECサイトにすればいいか分からない
- ECサイトを展開している他社はどんなサイトなのか知りたい
この記事を読むと、ECサイトにどのような機能を入れたほうがいいのかが分かりますので、ぜひ最後までみてくださいね。
市場動向
前述の通り、これまでコスメ・化粧品業界はEC化率が高くありませんでした。
依然として他業界と比較すると高くはありませんが、コロナウイルスの影響で少しずつEC化率がのびています。
今後、伸びしろのある業界と言えるでしょう。
他業種との比較
「書籍、映像・音楽ソフト」(46.20%)、「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」(38.13%)、「生活雑貨、家具、インテリア」(28.25%)がEC化率が非常に高いです。
分類 | 2019年 | 2020年 | 2021年 |
書籍、映像・音楽ソフト | 34.18% | 42.97% | 46.20% |
生活家電、AV機器、PC・周辺機器等 | 32.75% | 37.45% | 38.13% |
生活雑貨、家具、インテリア | 23.32% | 26.03% | 28.25% |
衣類・服飾雑貨など | 13.87% | 19.44% | 21.15% |
化粧品・医薬品 | 6.00% | 6.72% | 7.52% |
自動車・自動二輪車・パーツなど | 2.88% | 3.23% | 3.86% |
食料・飲料・酒類 | 2.89% | 3.31% | 3.77% |
そのた | 1.54% | 1.85% | 1.96% |
引用:経済産業省 「電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」A.物販系分野(参照 2022年12月18日)
年別EC化率の推移
2018年 5.80%
2019年 6.00%
2020年 6.72%
2021年 7.52%
引用:経済産業省「電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」A.物販系分野(参照 2022年12月18日)
化粧品・コスメ業界のECサイト最新トレンド・成功例
EC売上上位をしめている、各社のECサイトを実際に見ると、最新のトレンドや入れるべき機能が見えてきます。
資生堂
ブランドごとに絞り込んで商品を検索する機能があり、それぞれのブランドのファンが商品を探しやすいですね。
また、watashi+(ワタシプラス)という会員向けのサービスを展開したり、Instagramと連携し、自社ブランドの一部投稿をECサイトでも表示している点も特徴的。季節のコレクションやSALE商品などをピックアップした特集ページもあります。
ほかにも、オンラインでメイクした状態をシュミレーションできるバーチャルメイクのサービスや、オンラインの肌診断アプリなども展開しています。

コーセー
資生堂同様、ブランド数が多いので、ブランドで絞り込んで検索できる機能があります。
肌悩みからも検索できるので、自分と似た肌悩みの人のレビューを参考に商品を購入できるのが嬉しいですね。また、製品によっては特集ページがあり、デザイン性・訴求力があります。
さらに動画で使い方を分かりやすく紹介しているので、商品の使い心地をイメージしやすいです。
シンプルなデザインで非常に見やすいECサイトと言えるでしょう。

オルビス
通販を基幹事業としているオルビス。ECサイトは統一感のあるデザインで、シンプルで見やすいですね。
口コミが見れるコミュニティサイトが合ったり、オンラインで肌診断やパーソナルカラー診断ができるので、ネット通販でも自分に合った商品を見つけやすくなっています。
さらに、スキンケア商品が特に人気のブランドなので、定期購入との相性が抜群です。
そのほか、ネットショップでお買い物する際は会員登録を求められ、オンライン決済含めた各種支払い方法に対応しています。

ファンケル
化粧品・コスメだけではなく、健康食品も扱っているブランド。
サプリメントや人気のクレンジングなどは定期的に購入する商品の1つなので、こちらもECサイトとの相性抜群。
商品にレビュー機能が実装されており、口コミ評価を参考に商品を購入することができます。
また、ライブショッピングも展開しており、ECでの販売に力を入れていることが分かります。

ECサイトをつくるなら入れておきたいおすすめ機能 6選
化粧品・コスメのECサイトに入れておきたいおすすめ機能6つをご紹介します。
これからECサイトをつくる方、ECサイトをリニューアルしたいと思っている方はぜひ参考にしてみてください。
オンライン決済機能(PayPay・楽天Payなど)
コロナウイルスの影響で、ECサイトでは決済手段として「PayPay」「楽天ペイ」などのオンライン決済が選ばれることが増えています。
一方で、ECサイトで商品を購入する際、よく利用する決済手段がない場合、物販サイトでは男女ともに60%以上が、そのECサイトでは購入せず離脱してしまう傾向にあるようです。
そのため、カード決済の他、オンライン決済機能があるECサイトがおすすめです。
ShopifyでECサイトを構築する際には、管理画面から「SB Payment Service」を導入するのみで、カード決済やPayPayと楽天Payに対応することができます。
詳細はShopify公式サイトもチェックしてみてください。
レビュー機能
ECサイトでは実際に手にとって試すことができないため、他のユーザーの使い心地が購入するときの決め手になります。また、ユーザーレビューはユーザーのニーズを把握することができますので、オーナーにとって貴重な情報資源です。
そのため、ぜひレビュー機能を入れることをおすすめします!
また、化粧品・コスメ業界のECサイトの中には、ユーザーの属性まで表示・絞りこみができるものも多くあります。
例えば、先ほどご紹介したオルビスのECサイトでは、ユーザーの肌質から絞り込むことができます。そのため、自分の属性に近い人のレビューを参考にお買いものができ、実際に手にとって試せなくても失敗してしまう可能性が低くてすむのです。
ShopifyでECサイトを構築する際には、アプリをサイトに追加してレビュー機能を追加することができます。
色々とアプリが出ていますが、「Product Reviews」「Rivyo Product Review」「Opinew Product Reviews App.」がおすすめです。
SNS連携
全国の15歳~25歳のいわゆる「Z世代」が、普段チェックする情報源はSNS(YouTube等動画共有サイト含む)が79.8%であり、 そして、商品を購入した人の約6割以上が購入前に興味のある、なしに関わらず「購入の予定はなかった」と回答をしています。
このことから、特に若年層は、SNSでの投稿内容や広告がきっかけで、購入予定が無くても商品を購入していると言えそうです。
オンラインでは実際に商品を手にとって試すことができませんが、SNSで使用感をイメージしてもらえることで、商品の購入に結びついているというのが大きな理由でしょう。
別の調査では、Instagram、Pinterest、Tik Tok、Youtube、TwitterがSNS別購入頻度の調査で上位であることがわかっています。特にTwitterとInstagramの利用目的に、「暇つぶしのため」「興味関心のある分野の情報を得るため」「最近のトレンドをチェックするため」が上位に来ている点が特徴的です。
各SNSにおいての購入頻度
48.3% | |
48.2% | |
TikTok | 44.8% |
YouTube | 43.7% |
41.8% |
調査概要:ネオマーケティングが運営するアンケートシステムを利用したウェブアンケート方式で実施した、SNSでの商品購入に関する調査
そのため、ECサイトでSNS連携するのがおすすめです。
例えば、Instagramの最新の投稿がECサイトでもすぐに見れるようになっていれば、アカウントをフォローをし、ブランドのファンになってくれるかもしれません。ECサイトにInstagram連携をすれば、投稿のたびにサイトの管理画面で投稿を表示させる必要なく、サイトから最新の投稿をみてもらえるようにすることが可能です。
あるいは、どのくらいSNS経由で商品購入されたのかを分析できるようになっていれば、SNSにおけるマーケティングに役立てることができますよね。
Shopifyでは、各種SNS用のアプリがありますので、管理画面にインストールするだけで上記のような機能を実装することができます。
定期購入機能
特にスキンケア商品などでは、定期的に購入するケースが多くあります。そのため、定期購入機能を入れると商品をリピートしたいユーザーの満足度UPにつながるというメリットがあります。また、安定した収益をえることができるというオーナー側のメリットもあります。
さらに、定期購入してくれたいわゆる自社ブランドのファンには、特別クーポンを配布したり、商品や配送料の値引きをおこなうのもおすすめです。
新規顧客を獲得するのも大切ですが、長く愛されるブランドとして定着するためには、リピータ顧客を増やすことも重要です。ぜひ検討してみてください。
Shopifyでは、「Mikawaya Subscription」「定期購買」「NoCode Subscription」などのアプリを入れると、定期購入機能を実装することができます。
また、特定の顧客にクーポンを配布することも可能です。
会員登録機能
まったくブランドを知らない人に新商品を買ってもらうのと、会員に新商品を買ってもらうのだと、どちらが難しそうでしょうか。
答えは前者ですね。
ECサイトに会員登録機能をつければ、ブランドのファンに自社商品のリピート購入・新規購入をしてもらいやすくなります。
さらに、会員限定の特別クーポンを配布するのもおすすめです。
新規ユーザーの獲得には既存ユーザーの5倍のコストがかかると言われていますので、リピーター顧客を増やすことが、ブランドの継続には必要です。ぜひ検討してみてください。
Shopifyでは、基本機能の中に会員登録の機能が備わっており、会員にクーポンを配布したりメルマガを配信することも可能です。
商品の特集ページ(LP、ランディングページ)作成機能
ECサイトにぜひ入れていただきたいページとして、商品の特集ページ(LP、ランディングページ)をご紹介します。
特集ページは、LP、ランディングページとも呼ばれます。広告などを経由して訪問者が最初にアクセスするページのことです。
例えばSNSの広告などをクリックすると、縦長のページに遷移し、知りたい情報が1ページに集約されていますよね。
ウェブサイトのトップページではなく、ユーザーにより商品・サービスの訴求に特化したLPに遷移してもらうことで、購入や資料請求などのCV率をアップさせることが可能です。
LPは他ページに遷移させるのではなく1ページで購入・資料請求などまで完結することに特化している上、ブランディングとしても使用しているページです。
そのため、ユーザーの印象に残るような、デザイン性が高いページを作りましょう。
Shopifyでは基本機能で特集ページをつくることもできますし、「PageFly」というアプリでよりデザイン性の高い特集ページをつくることもできます。
PageFlyアプリの使い方については、こちらの記事をご覧ください。

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